2015 PEGS タンパク質・抗体工学サミット・ボストン大会

TapBoost®技術: 発現困難なタンパク質または抗体の生産性を高める新テクノロジー。

PEGS タンパク質・抗体工学サミット・ボストン大会

Abstract
遺伝子組換えタンパク質治療薬は、哺乳動物細胞システムにより生産される際に、しばしば、ミスフォールディングの問題が発生し、細胞内のタンパク質品質管理システムにより、粗面小胞体に内在したままの状態となり、細胞外への発現が困難となります。私たちは、TapBoost®技術と呼ぶ新しい技術を開発し、ターゲットタンパク質だけを対象にしたフォールディングと細胞品質管理システムの支援を可能にしました。特許申請済みのTapBoost®(タンパク質)は、ターゲットタンパク質である治療用タンパク質と共に発現され、そのターゲットタンパク質と相互作用し合うことで、ターゲットタンパク質の生産を増加させます。TapBoost®を用いることにより、モノクローナル抗体とFc融合タンパク質を含む多くの遺伝子組み換えタンパク治療薬の生産増加に成功しました。ここで重要なのは、TapBoost®技術で生産されたモノクローナル抗体が、対応するエピトープと結合し、その生物活性を保持できることです。興味深いことに、TapBoost®技術はGタンパク質共役受容体(GPCR)などの発現困難なタンパク質の発現の向上を可能にし、TapBoost®で発現されたGPCRは、リガンド結合後に活性化されます。さらに、凝集しやすいタンパク質を、TapBoost®技術を用いて生産した場合は、凝集が極度に減少されます。この特有なメカニズムにより、現存の発現技術とTapBoost®併用することで、治療用タンパク質の生産をより効果的に向上させることが可能です。

プレゼンテーション「TapBoost®:抗体とタンパク質の生産を改善する画期的なプラットフォーム」-”

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菱谷彰徳 – ディレクター(バイオロジー部門長)、生物学博士
ポール・ウェンゲンダー(Paul Wengender)- TapBoost®技術・事業戦略部門長

新規制がん剤 E6201 第1相及び前期第2相臨床試験を開始

米国ストラテジア製薬: 進行血液がんの患者さんを対象とした新規制がん剤E6201 第1相及び前期第2相臨床試験を開始

ボストン–(BUSINESS WIRE) –(ビジネスワイヤ)– Strategia Therapeutics, Inc. (ストラテジ ア製薬 – 旧ボストン・ストラテジクス社) は、再発性急性骨髄性白血病および難治性急性骨髄性白血 病(AML)、高リスク骨髄異形成症候群(MDS)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)を含む進行性血液が んの患者さんを対象とした新規制がん剤 E6201 の第1相及び前期第2相臨床試験を開始しました。この臨床試験は、ゴータム・ボルトカー医師(Gautam Borthakur, MD)を治験責任医師として、 テキサス州立大学・MD アンダーソンがんセンター(MD アンダーソン)
で実施されています。

米国では毎年およそ19,000人がAMLと初めて診断され、10,000人がAMLのために亡くなり、 40,000人の患者がAMLと共に生きています。再発性または難治性の患者が現在利用できる療法は限 られています。MDSは、骨髄に造血幹細胞の前腫瘍細胞である異型クローンが生じ、正常幹細胞を 凌駕して増殖する結果前白血病状態となり、造血障害を起こす症候群です。また、予後不良の患者さ んにとっては難治性疾患で、急性骨髄性白血病へと進行します。米国では毎年14,000件のMDSと診 断されており、多くの場合は高齢者に起こります。

エーザイ株式会社により発見されたE6201は、Fms様チロシンキナーゼ-3受容体 (FLT-3)とマイト ジェン活性化プロテインキナーゼ(MEK)の二重阻害剤です。FLT3遺伝子の遺伝子内縦列重複陽性 (ITD)またはD835変異を持つAMLの患者さんにFLT3の活発化が観察され、E6201は両方の変異を 阻害しました。Ras/Rafシグナル伝達経路は下流のMEK1とERK(細胞外シグナル調節キナーゼ)を 伝達し、FLT3阻害剤療法が効かないAML患者さんの細胞内経路が活性化されることが観察されまし た。ボルトカー医師が実施した前臨床研究結果は両経路の阻害が患者さんの長期奏効のために重要で あることを示唆しています。

テキサス州立大学・MDアンダーソンがんセンターは、世界の最高峰のがんセンターの一つで、毎年 10,000人を越す患者さんが臨床試験に参加し、その従業員はおよそ20,000人にのぼります。 ストラ テジア製薬 はMDアンダーソンと戦略的提携契約を結ぶことで、その世界最高レベルの臨床機関と協働し、早期がん患者さんのための安全性と初期的な効果を証明するために第1相および第2相臨床試 験を実施しています。

「この薬剤は、FLT3阻害剤を含む既存の治療が効かない進行性血液がん患者さんにとって重要な存 在になる可能性があります。」とMDアンダーソン白血病担当助教授であるゴータム・ボルトカー医 師は語っています。「FLT3とMEK両方の経路を阻害することにより、一つの経路だけを阻害するよ りもさらに長い臨床効果が得られることを願っています。この研究で前臨床で証明された結果をもと に、MDアンダーソンで重要な臨床研究をさらに進めていきます。」

「この薬剤はストラテジア製薬が権利を保有し開発している初めての薬剤です。FLT3 および MEK はどちらも進行性血液がんの治療において重要なターゲットです。FLT3 陽性の AML の進行に関与 している両方の経路を阻害することは、この病気の新しい標的治療法です。」と、 ストラテジア製薬、 医薬品開発長であるリンダ・パラディソ博士は語っています。 “私達は エーザイ社から E6201 をインライセンスさせて頂きました。 エーザイ社は私達の素晴らしいコラボレーションパートナーです。 両社は基準の壁を打ち破るタイムライン、品質、投資効果を達成するために、革新的なアプローチで ブレークスルーとも言える治療法を提供することに全力を尽くしています。」

ストラテジア製薬について

ストラテジア製薬 は、米国ボストンに本社を持ち、新しい時代のグローバル医薬開発を実現していく 総合医薬研究開発会社です。私たちの使命は、ひとつひとつの新薬開発プロジェクト毎に世界中から 最高峰の専門家を集めてチームを結成して成功確率の高い開発戦略による新薬開発を実現することで す。それにより、患者さんが必要な薬を一日も早く安価でお届したいと考えています。

連絡先:
Strategia Therapeutics, Inc. ストラテジア製薬
+1-781-761-0123 (オフィス)
Contact@StrategiaTx.com (Eメール)
http://www.StrategiaTx.com (ホームページ)

社名変更に関するお知らせ

社名変更に関するお知らせ(ストラテジア製薬)

ボストン–(BUSINESS WIRE) –(ビジネスワイヤ)- Boston Strategics Corp.(ボストン・ス
トラテジクス社本社:米国マサチューセッツ州ボストン、代表取締役社長:古屋圭三)
は、2015 年 4 月7日付けで、Strategia Therapeutics, Inc. (ストラテジア製薬) , へと社名を変更しましたの で、お知らせいたします。

旧社名:Boston Strategics Corp. (日本語表記:ボストン・ストラテジクス社) 新社名:Strategia Therapeutics, Inc. (日本語表記:ストラテジア製薬)

ボストン・ストラテジクス社は、新しい創薬を目指す総合的医薬研究開発会社として 2012 年 4 月 に米国ボストンに設立されました。同じビジョンや志を持っておられる世界中の多くのパートナーと の協働により、この三年で七つの新薬候補化合物を七つ専門プロジェクトチームによって戦略的に開 発を進めてきました。創立三年目を迎え、その夢や願いを、新社名(Strategia Therapeutics, Inc., ストラテジア製薬)と新ロゴデザインに込め、新たなタグライン(”A New Vision. A Better Future for Patients.”)に表現しました。多くのグローバルパートナーの皆様と一緒にさらなる成長を目指 し、なお一層社会のお役に立てるよう励んでまいります。

[ストラテジア製薬について]
ストラテジア製薬は、米国ボストンに本社を持ち、新しい時代のグローバル医薬開発を実現していく 総合医薬研究開発会社です。私たちの使命は、ひとつひとつの新薬開発プロジェクト毎に世界中から 最高峰の専門家を集めてチームを結成して成功確率の高い開発戦略による新薬開発を実現することで す。それにより、患者さんが必要な薬を一日も早く安価でお届したいと考えています。

【ストラテジア製薬概要】
会社名 :Strategia Therapeutics, Inc. (日本語表記:ストラテジア製薬) 代表取締役社長 :古屋 圭三 (Koya, Keizo Ph.D.)

事業内容 :新薬研究開発、製薬
本社所在地 :214 Union Wharf, Boston, MA 02109-1204, USA

連絡先:
Strategia Therapeutics, Inc. ストラテジア製薬 +1-781-761-0123 (オフィス)
Contact@StrategiaTx.com (Eメール)
http://www.StrategiaTx.com (ホームページ)

2015 PEP Talk タンパク質関連科学学会  サンディエゴ大会

TapBoost®技術: 新規シャペロン誘導プラットフォーム技術の多様な応用

概要

ストラテジア製薬バイオロジー部門長である菱谷博士は、タンパク質の生産向上を可能にする特殊なアミノ酸シャペロンシーケンスを発見し、TapBoost®技術プラットフォームの最も重要な要素であるこのシーケンスを「BSC1」と名付けました。この画期的なアミノ酸シャペロンモチーフにより、1) ターゲットタンパク質と抗体の生産を増加し、2)発現しにくいタンパク質または抗体を発現可能にし、3) 研究室レベルの小量で貴重な疾患関連タンパク質を効果的に製造することが可能になります。

菱谷彰徳 – ディレクター(バイオロジー部門長)、生物学博士
ポール・ウェンゲンダー(Paul Wengender)- TapBoost®技術・事業戦略部門長

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MDアンダーソンがんセンターとリスクシェア契約

米国ボストン・ストラテジクス社:テキサス州立大学・MDアンダーソンがんセンターと画期的リスクシェア契約を締結、急性骨髄性白血病を含む進行血液がんの患者さんを対象としたE6201の第1/2a 相臨床試験を実施すると発表

ボストン–(BUSINESS WIRE)– (ビジネスワイヤ) — 米国マサチューセッツ州ボストンに本社を置く臨床ステージの総合医薬品研究開発会社 Boston Strategics Corporation(BSC)は、 テキサス州立大学・MD アンダーソンがんセンター(MD アンダーソン)とリスクシェア契約を締結し、急性骨髄性白血病(AML)を含む進行血液がんの患者さんを対象とした E6201 の第1/2a 相臨床試験を同がんセンターで実施すると発表しました。

E6201は、FLT3/MEKの二重キナーゼ阻害剤で、BSCエーザイ株式会社(エーザイ)から独占的開発販売権(がん、ワールドワイド)を取得した新規制がん剤候補化合物. です。BSCはMDアンダ ーソンと協働し、アンメットニーズの高い(新たな治療法が求められる)FLT3 変異型急性骨髄性白血病(AML)患者さんを対象に臨床有効性実証(PoC)試験を実施します。

このリスクシェア契約に基づいて、BSC は投与薬供給、臨床試験実施管理、安全性モニタリングおよび臨床データマネジメント等を提供する一方、MD アンダーソンは自らのリソースを使って臨床試験を実施します。BSC と MD アンダーソンは、新しい治療法を待ち望む進行性血液がん患者さんへのアンメットニーズに応えるという志を共有し、困難な新薬開発の道を共に歩みます。

この MD アンダーソンとの新たなコラボレーションは、患者さんのヘルスケアを大幅に改善する可能性を有する新薬候補の開発のために BSC が提唱してきた「“真の”オープンイノベーション」を実現するためのさらなる一歩となるものです。このような BSC のアプローチは、MD アンダーソンのようなイノベーティブな臨床アカデミックセンターが、より積極的に臨床開発のリスクを共有し、より良い試験結果を共に生み出していく中で、より広範囲に臨床開発プロセスに関っていく機会を提供するものです。「“真の”オープンイノベーション」の柔軟性や協力的なやり方は、MD アンダーソンのようながんセンターを、BSC や BSC の他のグローバルネットワークメンバーと共にプロジェクトを推進する起業家精神に富むパートナーとならしめるものです。

「患者さんのことを第一に考え、サイエンスに基づき、常に新しいことを探求して行くことが大事だと思う価値観を共有しながら、がん治療において世界的なリーダー的存在である MD アンダーソンとこのような新しい形で一緒に医薬品開発ができることは大変エキサイティングで歓ばしいことです。」とボストン・ストラテジクス社の最高経営責任者である古屋圭三博士は語ります。「急性骨髄性白血病の患者さんに有効な新しい治療法を届けるために、日本のグローバル製薬会社であるエーザイとの斬新なライセンスによるコラボレーションに加えて、MD アンダーソンがんセンターのような世界的最高峰の臨床組織と画期的な形で協働できることは、BSC が提唱する「“真の”オープンイノベーション」という新しいコンセプトを実現するための歴史的なマイルストーンとも言えます。すべては、新薬を待ち望む患者さんのためです。」

「私たちの使命は、新薬を患者さんに届けることです。有望な新薬候補でありながら、不幸にも臨床開発がうまく進められない化合物もあります。これらの新薬の卵のポテンシャルを最大限に引き出して患者さんに届けるために、がんのコミュニティーと連携し、BSC との斬新な協働を可能にするための画期的かつ独創的なアライアンスを考案することを決意しました。」と語るのは、MD アンダーソンのビジネスデベロップメント副社長のフェラン・プラット博士です。

テキサス州立大学 MD アンダーソンがんセンター(MDACC)について:
MDACC は、1941 年創設の世界最大級のがんセンターで、2013 年には約 12 万人のがん患者に最新の治療を提供し、そのうち約 7600 人が臨床試験に参加しました。2013 年7月、BSC は同センターと戦略的アライアンス契約を締結し、強力ながん臨床開発能力を確立しました。

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米国モレキュラー・レスポンス社とのアライアンス契約を発表

米国ボストン・ストラテジクス社:制がん剤臨床試験で採取された患者さんの腫瘍組織を駆使したトランスレーショナル研究に関して米国モレキュラー・レスポンス社とのアライアンス契約を発表

ボストン–(BUSINESS WIRE)– (ビジネスワイヤ) –米国マサチューセッツ州ボストンに本社を置く臨床ステージの総合医薬品研究開発会社ボストン・ストラテジクス社(BSC)は、制がん剤臨床開発のためのトランスレーショナル研究に関して、分子診断サービスのベンチャー企業であるモレキュラー・レスポンス社(MRL、カリフォルニア州サンディエゴ)とのアライアンス契約を発表しました。MRLは、開発中の制がん剤に対する最適な患者さんのターゲット・ポピュレーションを確 立する世界的なリーダーです。このMRLとの協働により BSC は、MRLだけが有するがん患者さんからの膨大な腫瘍細胞バンクを有効に利用した PDX(臨床開発プログラム)をデザインし、それを効果的に実施することができます。

このアライアンス契約は、BSC がパートナーとの医薬品開発プログラムのグローバル開発戦略を最適化して実施するための新たな協働のひとつの例だといえます。BSC は世界中のがん患者さんの治 療において協働するパートナーのために、BSC 自体が有する制がん剤開発能力と BSC が提唱する「真の」オープンイノベーション・ネットワークを駆使した世界最高峰のチームメンバーを結集することにより、さらに効率的に秀逸な結果を出し続けていきます。

「私たちはボストン・ストラテジクスと協働し、医薬品開発パートナーの新薬開発のためにさらに洗 練された薬効・薬理データパッケージを創り、それに基づいてさらに絞り込んだ患者さんを選択する ことで開発成功確率を上げることができることをとても嬉しく思います。多くのパートナーとの協働 は、私達 MRL の成功の証拠です。今後も弊社の有する特殊な腫瘍バンクを駆使した細胞試験プラットフォームや独自の動物薬効試験等に代表される高度な試験系を用いることにより、制がん剤化学療 法のより良い評価が可能になるように努力を続けます。」とモレキュラー・レスポンス社のCEOであるCyrus K. Mirsaidi氏は語ります。

「BSCは医薬品開発の次世代型のパラダイムとして “True” Open InnovationTM (“真の”オープンイノベーション)プラットフォームを提唱しています。その新たなメンバーとして、MRL と一緒に働き ます。MRL が開発した制がん剤の薬効試験系はこれまでの薬効試験系よりも患者さんの病状をより 再現したもので、これを駆使することにより、私達のネットワーク・パートナーが開発する制がん剤 の臨床開発初期段階において、薬効という観点で、前臨床試験結果を臨床結果へと結びつけていくこ とが可能となります。」と語るのは、ボストン・ストラテジクス社の古屋圭三CEO。「モレキュラ ー・レスポンス社だけが独自に持っている患者さんから得られた腫瘍サンプル数は膨大であるばかり でなく良く研究されており、これを有効に利用した試験を行うことによって、バイオマーカーの開発 やきちんと薬が効く患者さんを選ぶこと、さらには新たな治療の道を見出したりすることが可能になっていきます。」

モレキュラー・レスポンス社(MRL)について:
モレキュラー・レスポンス社は、がん患者さんから得られた充実した腫瘍バンクを有し、臨床予測確率の高い PDX(患者腫瘍組織異種移植)モデルを活用する世界的リーダーです。知的にデザインされたバイオマーカー主導のビトロならびにビボの試験系を駆使し、高価値臨床治療法を効果的に見出します。MRLのゴールは、協働するパートナーの制癌剤開発プロセスやプログラムに対して、完全に特徴を理解した癌薬効・薬理モデルを用いることにより臨床予測可能な知見を得、それを駆使することで臨床開発のリスクや費用を減らすことです。モレキュラー・レスポンスの実験データにより、情報に基づく効果的判断が可能となり、臨床開発プログラムの成功確率が向上します。

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富士フイルムの抗がん剤 FF-10501 第一相臨床試験を開始

ボストン・ストラテジクス: 富士フイルムの抗がん剤 FF-10501の再発・難治性骨髄異形成症候群(MDS)対象の第一相臨床試験を開始

ボストン–(BUSINESS WIRE)– (ビジネスワイヤ) — 米国マサチューセッツ州ボストンに本社を置く臨床ステージの総合医薬品研究開発会社 Boston Strategics Corporation(BSC)は、富士フイルムの子会社 FUJI FILM Pharmaceuticals U.S.A., Inc. (FPHU) の主要な戦略的グローバル医薬品開発プロバイダーとして、富士フイルムの抗がん剤 FF-10501 の再発・難治性骨髄異形成症候群(MDS)を対象とした第一相臨床試験を米国で開始しました。本臨床試験は血液がん、特にMDSにおける世界的権威である Guillermo Garcia-Manero 教授(ガルシア教授)を治験責任医師として テキサス州立大学 MD アンダーソンがんセンター(MD Anderson) にて実施中です。

MDS は、血液腫瘍の一種で、血球を作る造血幹細胞に異常が生じて十分な量の血球を作ることができなくなった結果、血球減少を起こす疾患です。また、一部、予後不良の患者さんで急性骨髄性白血病に進行する難治性疾患でもあります。現在、米国内の MDS の患者数は 6 万人で、特に高齢者に多く認められます。FF-10501は、血液がん細胞の増殖を抑制するだけでなく、正常機能を持つ細胞への分化を促進することが期待されています。

BSC は MD Anderson との戦略的アライアンス契約に基づき、MD Anderson の世界最高レベルの臨床試験機能を駆使して第一相および初期第二相臨床試験を実施し、がん患者さんでの安全性プロフ ァイルと臨床作用確認を達成します。「進行血液がん患者さんにおけるこの重要な臨床試験を FPHUおよび BSC と協働して行うことは私達の大きな喜びです。この薬は従来のがん化学療法では効果の見られなかった患者さんにとって新たな治療方法となることが期待されます。この臨床試験を MD Anderson でさらに進められることを嬉しく思っています。」とガルシア教授は語ります。

この臨床試験は、FPHU と BSC とのコラボレーションの最初のケースで、これにより、BSC はFPHU の抗がん剤開発のグローバル戦略を最適化・実行します。BSC が有する抗がん剤開発の高い専門性と 「真の」オープンイノベーション™を駆使することで得られる世界最高のリソースとのコラボレーションを使って、世界中のがん患者さんでのより効率的で優れた結果を FPHU に提供していきます。

「この臨床試験の開始は、FPHU の新たな医薬品 R&D プラットフォームを開発するための BSC とFPHU のパートナーシップにとって重要なマイルストーンであり、富士フイルム独自の抗がん剤パイプラインのグローバル開発にとっての画期的で効果的なアプローチを期待させるものです」と語るのは BSC の北山英太社長です。「両社は、重要な新規抗がん剤開発のために、業界標準を打ち破る開発スピードと高質で安価な開発を達成するための画期的なアプローチを使い、画期的な治療法を提供することに最大限の努力をしていきます。」

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